症状の持続と悪化
初期の症状が軽度で上肢を挙上する際のみに現れる場合でも、放置すると安静時にも症状が現れ始めます。上肢のしびれ、だるさ、冷感が恒常的に感じられるようになり、日常生活が著しく困難になる。

神経障害の進展
神経の圧迫や牽引が続くと、神経損傷が進み、上肢のしびれや痛みが強くなります。特に、腕や手の指の細かい動きが困難になり、握力低下や手内筋の萎縮が見られるようになる。

血管障害の進展
血管が圧迫され続けると、血栓が形成されるリスクが増加します。鎖骨下動脈や静脈の圧迫により、上肢の血行不良が進み、腕や手が白っぽくなったり、青紫色になったりする。さらに、血栓が血管を閉塞すると、指先の血流が悪くなり、組織損傷や壊死のリスクも増加します。

動きの障害
症状の悪化により、日常的な動作や細かい作業が困難になります。例えば、手の指を動かすことが難しくなり、握力が低下するため、物を握ることも難しくなります。

手の形状の変化
長期的な神経圧迫や血管圧迫により、手の内筋が萎縮し、手の甲の骨がへこみ、手のひらの小指側がやせ細ることがあります。

手術の必要性
症状が重度に進んだ場合や、保存療法で改善が見られない場合には、手術が必要になることがあります。手術は、第1肋骨や頸肋の切除、または圧迫している筋肉の切除などが含まれます。